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中国茶の分類 | 白茶「優しい甘さか味わい深い喉越しか」

目次

「中国茶はどのように健康に良いんですか?」
こちらはよく寄せられる質問の一つです。

この答えはとても難しく、中国茶には様々な種類のお茶が存在しており、どのように身体に良く、どのような時に飲むのが適しているのかもそれぞれです。

今回の記事では特に健康や美容に良いと言われている「白茶」について紹介します。

おそらく「白茶」という言葉を初めて聞く人も多いのではないでしょうか。
知名度がまだまだ低いお茶ですが、欧米圏では「White Tea」として段々と人気と知名度を広げています。

中国茶の中でも一番の好みが白茶という人もいるくらい美味しいお茶なので、ぜひこの機会に興味を持っていただければと思います。

中国茶にどのようなものがあるのかは、こちらの記事をお読みください。

【関連記事】中国茶の種類一覧と品種による違いや特徴について >







一般的な白茶の基礎知識



まず白茶とはどのようなお茶なのかを簡単に説明致します。その名前の通り、抽出したお茶の色がミルクのように白いのでしょうか?

最初に白茶を見た時に、皆さん驚かれるのですが、白茶は決して白色の水色(抽出したお茶の色)をしている訳ではありません。お茶の色は熟成の年数や、白茶に使われる茶の部位によって違いはありますが、澄んだ黄色〜黄土色のものが多いです。では、何故このお茶は白茶と呼ばれているのでしょうか?

白茶に使用されるお茶の品種は、葉と特に芽の部分に白いフワフワとした産毛が沢山見受けられます。お茶に産毛があると知ると、驚く方がいるのですが、高級な日本茶を淹れた時に、水面に浮かぶホコリのようなものもお茶の産毛なのです。

しかし、白茶に使われる品種のお茶はその産毛の量がとても多く、乾燥させた茶葉の産毛が白く輝いて見えるために白茶と呼ばれています。

茶葉自体が持っている酵素(これが茶葉を発酵させていきます)の働きを止めたり、促したりというコントロールをして緑茶や紅茶、烏龍茶のような様々な種類のお茶が出来上がります。この際には茶葉を揉んだり、切ったり、揺すったり、熱を加えたりと様々な方法で手を加えます。

白茶は上記のような加工をせず、ただ萎凋(葉を萎れさせて、お茶の香りを引き出す工程)と、乾燥のみで仕上げます。とても原始的で単純な作り方なので、お茶そのものの味を楽しめると言っても差し支えないかもしれません。

作り方がシンプルな分、原材料の質がお茶の味を決める一つの大きな要素となります。また、製茶の工程も複雑ではない反面、美味しい白茶を作ろうとすると高い萎凋の技術が求められます。萎凋がうまくいかないと、青臭くなったり、蒸れたような香りになってしまいます。

白茶にも非常に安いものがありますが、なかなか白茶として美味しいものに出会う事は難しくなってしまいます。上質な材料を使い、上手に製茶された白茶は非常に優しく繊細な甘い味を楽しむことが出来ます。

まだまだ希少なお茶と言われることもありますが、その人気から生産量が年々増えており、中国で生産される全てのお茶の1割程を占めるようになってきました。



グラスに入れられた白茶

白茶の種類と特徴について



白茶の種類分けについてですが、特定の産地や使用されるお茶の部位の比率によって種類分けがなされることが多いです。大まかにですが、以下の4種類に分けられることが多いので覚えておいてください。


(白毫銀針)
お茶の芽のみを使用した白茶の中では最高級のお茶とされています。生産量の少ない芽の部分を一つ一つ手で摘んで収穫する、非常に価値の高いお茶です。雑味と癖が極端に少なく、水色と同じように飲みごこちも非常に透き通っています。
とてもとても上質な白湯のような感覚でお飲み頂けるので、朝、白湯で腸を温めるようにお飲み頂くのがお勧めです。

(白牡丹)
お茶の芽と、葉の部分をどちらも使用したお茶になります。白豪銀針を思わせるお茶の芽由来の優しい甘みと、茶葉を含むことによってもたらされる飲みごたえのどちらも楽しむことの出来るお茶です。バランスが良く、香りも花を感じるものやお米のような優しい香りを感じるものも多いので白茶の中では一番ファンの多いお茶だと思います。

(貢眉 / 寿眉)
貢眉や寿眉と呼ばれる白茶はお茶の葉や枝を多く含んだお茶になります。白豪銀針や白牡丹が持つような繊細な旨味や香りというよりも、しっかりとした飲み応えを楽しむことができるお茶です。上質な貢眉や寿眉を飲むと、落ち着いた味の中にもどこか花のような香りを感じます。香港等の地域では毎日飲むような気軽なお茶として、食事のお供にとても人気があります。


白茶は加熱をしておらず、茶葉自体が持つ酵素がまだ生きています。それ故に、製茶されたてのお茶と数年熟成させたお茶では全くと言っても差し支えがない程、違う表情を見せてくれます。これは熟成では無く、発酵と言われることもあります。

新しいお茶は、まだ茶葉にしっかりとした緑色が残っています。味や香りに関しても若々しさや青さを感じることがあります。熟成が進んでいくと、色がどんどん褐色へと変化していきます。それと共にどんどんとまろやかな味へと移り変わっていきます。(紅茶のような香りがほんのりとしてきます。)

まだ青さが残っているくらいの固いバナナが好きな人がいたり、熟成が進んで甘く柔らかくなっているものが好きな人がいたりとそれぞれにファンがいるので、白茶も若いものか熟成したものどちらが美味しいというのは言えませんが、白茶の熟成を理解しておくとお茶を選ぶ際に少し楽しくなります。



置かれたひとつまみの茶葉

注目される高い美容効果



「1年茶、3年薬、7年宝」

中国にはこのような白茶にまつわる言葉があります。熟成が進むにつれて価値も高くなり、薬のような効果も期待できるという意味の言葉なのですが、その通り白茶には高い健康効果があります。

白茶は欧米では美容に良いお茶として知られており、日本でもその美容効果がどんどん注目され始めるようになってきました。高い抗酸化作用を持つ白茶は、肌のハリや艶を保たせたりする効果があります。強い日ざしで傷んだ髪や肌の修復を促進させてくれます。

ビタミンやミネラル類も多く含まれており、様々な方面からアンチエイジングのサポートをしてくれることを期待できます。また、白茶には身体の熱を冷ましてくれる効果があるので、夏に欲しくなってしまう糖分を多く含んだ清涼飲料水の代わりに飲んでみてはどうでしょうか?ひと夏しっかりと続ければ、肌や内臓に大きな変化が見られると思います。

二日酔いをかなり楽にしてくれるので、飲みすぎてしまった次の日にもどうでしょうか?アルコールを分解する際に失う栄養素も補ってくれるので、チェイサーの代わりに白茶を飲むと不快な二日酔いにもなりにくくなります。



マグカップに淹れられた白茶

美味しい淹れ方と選び方



白茶にも様々な種類のものがあるとお伝えいたしましたが、それぞれにオススメの飲み方があるのでご紹介させて頂きます。白豪銀針や芽を沢山使った白牡丹は、優しい飲み口なので朝に白湯の代わりに飲むのはいかがでしょうか。カフェインを比較的多く含むので、朝のスターターとしても最適ではありますが、反対に強めのカフェインが胃を痛めてしまうこともありますので、空腹時の飲み過ぎには注意して下さいね。

貢眉や寿眉はほろ苦さや、しっかりとした飲み応えもあるので、ご飯のお供や日常飲みにおすすめです。

あまり馴染みのない白茶について、少しは興味が湧きましたか?

「美容に良いお茶」という謳い文句が先行してしまうことの多い白茶ですが、上質な白茶は香りと味に全くトゲがなく、その優しい飲み口にファンも大勢います。

他人に対してずるい事をしてしまったり、自分の嫌なところが受け入れられない。そんな時には優しくて穏やかな白茶を口に含んで、ゆっくりと飲み干してみて下さい。嫌な気持ちまで一緒にスーッと流れて、気に入らなかった自分のことを少し好きになれるかもしれません。白茶はなんだか、懐の広いお茶だなぁといつも飲む度に思わせてくれます。

そんな白茶のことを少しでも多くの人に知って貰えたらいいですね。



Photo: Rintaro Kanemoto



中国茶専門店Haaは、公式通販オンラインストアにて販売しています。最新のブランド情報はニュースレターにご登録をいただくか、インスタグラムのご確認をお願いいたします。

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冬だから飲みたい血行を良くする中国茶「発酵や焙煎の効いた茶葉」
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アスファルトをジリジリと焦がすような暑さの中で飲むコーラ。身体に良くないのは分かっていても、シュワシュワと弾ける炭酸に喜ぶ気持ちが隠しきれません。暖房無しでは手足もガタガタ震えてしまう、そんな凍れる寒さの中で飲む中国茶も真夏のコーラのように身体中に染み渡ります。暑くなればなるほど美味しく感じるコーラと同じように、寒くなればなる程美味しく感じる真冬の中国茶。冷たい空気の中で湯気がいつも以上にホワホワと立ち上る様を眺めながら、自分好みの濃さになるまでじっくりと抽出し、火傷しないように気をつけて。今回の記事では、冬に飲みたい中国茶をご紹介いたします。 身体を芯から温めてくれるお茶 寒い時には身体を温める、暗い色のお茶がおすすめです。発酵や焙煎のしっかり効いた烏龍茶や、紅茶、プーアル熟茶などは血行を良くし、身体の芯まで温めてくれます。取り扱いのあるお茶であれば、「正山小種」「鳳凰単叢蜜蘭香」が身体を芯から温めてくれる色の濃いお茶となります。ポカポカになりすぎて顔が少し火照ってしまうことも。また、空の色に合わせてお茶を選ぶ方法が冬でも活躍します。明るい時間には元気が出るような明るい色のお茶を。寒い時期は暗くなるのも早いので、暗くなってからは色の濃いお茶と飲み分けるのがいいかもしれません。 冬に摘まれる茶葉の種類 お茶の時期といえばいつを思い浮かべますか?「夏も近づく八十八夜」と歌にもあるように、八十八夜=立春を基準にそこから88日目が日本の新茶が摘まれる時期となります。八十八夜は日付で言えば、多少のズレは年によってあるのですが大体5月2日前後となります。と言えども地域や標高によって気候が違うので、場所によってはこれよりも早い4月後半くらいから採摘が始まることも珍しくありません。それからこちらも地域差はありますが、45日程度の間隔で2〜4回お茶を摘むことができます。この時期まで、お茶を摘むことはあまりないようなのですが、最後のお茶摘みは遅くとも11月初旬には終わることになりますね。 雪片と春摘みについて では中国の場合はどうでしょうか。中国緑茶に関しては日本茶と違い、多くが3月〜4月の新茶シーズンの1度きりのお茶摘みとなります。それ以外のお茶に関しても多くが1度きり、種類によっては春〜秋の3度ほどとなっております。ここまでは日本茶とあまり変わらない印象を持つかもしれませんが、広東省の烏龍茶である鳳凰単叢は冬にも収穫をします。これは「雪片」と呼ばれ、同じ樹から摘まれるにも関わらず、春摘みのお茶とは大きく異なる表情を持っているお茶となります。春のお茶と比べると、雪片は一口含んだ瞬間にとても力強く茶の香りを感じる物が多い反面、余韻に関して言えば春のお茶に軍配が上がる傾向があります。最大瞬間風速: 雪片繊細さや余韻: 春摘みといったところでしょうか。寒い季節が苦手な方も多いかもしれませんが、そんな環境で飲む中国茶の美味しさを知ると、少しだけ冬が好きになってしまうかもしれません。難しい作法はなくても大丈夫。お湯を沸かして、マグカップを温めて。ティーバッグにお湯を注いで飲み進めれば、気づけば足先までぽっかぽかなんて。美味しく香って温かく。冬だからこそ、幸せなため息をつきましょう。Photo: Rintaro Kanemoto中国茶専門店Haaは、公式通販オンラインストアにて販売しています。最新のブランド情報はニュースレターにご登録をいただくか、インスタグラムのご確認をお願いいたします。
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お茶と砂糖の相性「ノンシュガーからアレンジドリンクまで」
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日本のコンビニやスーパーマーケットのペットボトルのお茶の充実度に慣れていると、海外に行ったときに色々とびっくりしてしまうことがあります。それは欧米圏では、スーパーやコンビニに行ってもかろうじて紅茶のペットボトルを少しだけ見かけるくらいだったり、東南アジアではペットボトルのお茶が甘かったりすることです。近年では東南アジアでも甘くないペットボトルのお茶を少しずつ見かけるようにはなってきましたが、毎シーズンのように各企業が競って緑茶やほうじ茶の新商品を開発する日本と比べると大きな差があります。このような経験をすると、お茶というものが日本においてどれだけ身近なものなのかと再認識させられますよね。そもそも甘いお茶というのが想像出来ない人も多いかもしれません。ただ紅茶を甘くして飲んだり、抹茶を甘いラテなどにして飲むなど案外身近に甘いお茶は存在しており、近年ではタピオカの専門店も増えたことにより、嗜好品としての甘いお茶というものは徐々に広がりを見せています。今回はあまり甘くして飲むことの多くない中国茶を、甘くして飲んでみよう、という少しだけ挑戦も兼ねた記事となっています。 砂糖を使いたくない人に とはいえ、なるべく普通の砂糖を使いたくないと考えている人もある程度いると思います。砂糖はどうしても身体によく無いイメージがあり、また体質的に合わない方も少なくはないでしょう。そこで白砂糖や三温糖よりも更に美味しく、そしてより健康的に甘いお茶を楽しむことができる方法をお伝えいたします。まずは砂糖の代替品として使えるものをピックアップしてみましょう。・果物・蜂蜜・黒糖身近に買えるものだとこのあたりでしょうか。果物にはお茶との相性の良いものが沢山あります。芳醇な香りや酸味がお茶の香りと綺麗に混ざり合うと、本当に心地がよく自然と笑顔が。以前イベントで行った中国茶と中国スイーツのペアリングコースでも、お茶にとても合う、相性の良い果物を使ったスイーツを提供し、好評をいただきました。黒糖は砂糖の一種ではあるので砂糖の代替品としてはなんともいえませんが、素材の不純物を取り除いていないのでミネラルやビタミン等の沢山の栄養が含まれています。香りや味が強いので、相性の良いお茶とそうでないお茶とがあるので、少々気をつけた方がいいかもしれません。 砂糖の代わりになるもの (蜂蜜)蜂蜜は美容にもとても良く、お茶と合わせることによって更に美容の効果を高めることができます。ふわ〜っと一息つきながらどんどんと綺麗になるような、そんな二つの幸せに同時に浸ってみてください。(果物)お茶に香りをつけて、ほのかに甘みを足すのであればスライスしたものを数枚入れてみましょう。しっかりと果物感を味わいたい時は、ミキサーで砕いたものを合わせてみてください。市販のジュースは香料が入っていたり、加糖されているものが多く、あまり相性がよくありません。とはいえ果物といっても酸味のあるもの、甘味の強いもの、芳醇な香り、柑橘系のものと様々な種類があり、お茶との相性も様々なので以下にHaaで取り扱っているお茶と相性の良い果物を挙げてみます。鳳凰単叢蜜蘭香: ライチ / スイカ鳳凰単叢鴨屎香: 白桃 / 洋梨白牡丹: 和梨茉莉花茶: レモン(黒糖)黒糖自体が重くて複雑な香りを持っているので、香りの軽いものや華やかなお茶との相性があまり良くありません。こちらも紅茶や烏龍茶といった色や香りの濃いお茶との相性が比較的良いです。反対に緑茶や白茶、色の薄い烏龍茶などとの相性はあまりよくありません。黒糖の香りが強すぎて、繊細な味のお茶が負けてしまうからです。それに色の薄いお茶に溶かすと、お茶の色が暗くなってしまうのも少しだけ勿体ないですよね。プーアル茶のような重厚で濃い香りのお茶との相性もとても良いので、ぜひお試しください。 中国茶を使ったアレンジ 紅茶「正山小種」はバラのような艶やかな香りと、とても長く尾を引く余韻が特徴です。この紅茶に少しだけミルクと蜂蜜を入れてくるっと3回かき混ぜれば、今晩はそれだけで大満足。ほっこりこっくり身体の芯まで温まります。正山小種: 1pcお湯: 150ml牛乳: 50mlティースプーン: 2杯シナモン: 1振り①お湯で温めたマグカップにティーバッグを入れて、沸騰したお湯を150ml注ぎ2分半蒸らす。②ティーバッグを抜き取り、ティースプーン2杯分程度の蜂蜜を入れてかき混ぜる。③ミルクを入れる。(電子レンジで少しだけミルクを温めておくとお茶が冷めません)④お好みでシナモンを1振り。エレガントな香りのミルクティーが更にエレガントな仕上がりに。知っているようで新しいミルクティーをお楽しみください。質の高いお茶はストレートで飲むのが一番の方法かもしれませんが、少し手を加えてみると面白いくらい方向性が変わることがあります。良いお茶特有の余韻は、甘くしても邪魔されることは殆どないので少し雰囲気を変えてみたい時は是非とも挑戦してみてください。Photo: Rintaro Kanemoto中国茶専門店Haaは、公式通販オンラインストアにて販売しています。最新のブランド情報はニュースレターにご登録をいただくか、インスタグラムのご確認をお願いいたします。
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お茶は賞味期限切れで腐るのか「正しい保存方法から活用まで」
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SDGsという言葉を耳にすることが増えた昨今、フードロスについても深く考えることが増えてきました。そんな流れでみなさん気になるであろう話題がこちら「お茶に消費期限と賞味期限はあるのか」。この記事を読んでくださっている方々は、まだ家にお茶があるにも関わらず、新しいものを購入してしまったという経験をしている方も多いはず。それと不思議なことに、茶葉やティーバッグを知り合いから頂く機会も普通の人より多いのではないでしょうか。面白いことに、なぜかお茶がお茶を呼んでしまうんですよね。しかし、いくらお茶を愛していても、さすがにお茶を1日に5リットルも飲むことは難しく、茶葉が余ってしまうことも。今回の記事では、お茶の賞味期限についてに加えて、余ったお茶の活用術や、正しい保存の方法をお伝えしたいと思います。 賞味期限と消費期限とは まず前提として、食品として販売する全てのものには「賞味期限」「消費期限」を記載しなければなりません。「賞味期限」というものは、この期間内であれば美味しく消費することができます、という内容のもので、調味料や乾物といった比較的長い保管期間を想定したものに適用されます。「消費期限」は、この期間内であれば安全に食べることができる、という期日を記載したもので、こちらは比較的保管期間の短いものに適用されます。いわゆる放置しておくと「腐敗」する可能性のあるものに多く使用されるのがこちらの消費期限です。どちらも本来の期限より短めに設定されているので、1日でも過ぎれば腐って不味くなる、お腹を壊してしまうといったことはないのでご安心ください。特に日本では賞味期限、消費期限が他国に比べてより短めに設定されてる傾向があります。 お茶に賞味期限はあるのか こちらはなかなか難しい話になってしまうのですが、結論から言うと上記と同じように製品として販売されているお茶にも賞味期限の記載をしないといけません。お茶の場合は、ある程度すぐに食べてくださいね、というものではないので消費期限ではなく賞味期限の掲載が必要です。では、一体なにが難しい話なのかというと、実際には賞味期限を越しても美味しく飲めるお茶があるということです。さらに言えば、賞味期限を越してからのほうが美味しくなるお茶もあるのです。お茶の種類によって早めに飲み切ったほうがいいものと、長期保存に向いているものがありますが以下で紹介させて頂きます。(賞味期限を気にした方が良いもの)・緑茶・花茶日本の緑茶も中国の緑茶も共通していて、緑茶に関しては製茶後にゆっくりと茶葉の酸化が始まってしまうので、出来るだけ早めに消費してしまったほうがいいでしょう。時間が経った緑茶は味に奥行きがなくなり、香りもとても浅いものになってしまいます。それに加えて、茶葉が入っている袋や容器を開け閉めする度に、湿気や酸素に晒されて茶葉が劣化してしまうので、開封後は早めに飲み切ってしまうのが美味しいお茶を飲むコツです。花茶のように茶葉に香り付けされているものや、お花そのものを飲むお茶も時間が経つと香りが弱くなってしまう傾向があるので、こちらもなるべく早めに飲み切ることをおすすめします。(賞味期限をある程度無視しても大丈夫なもの)・烏龍茶・紅茶紅茶や烏龍茶の特に発酵、焙煎のしっかりしたものは空気や湿気に触れないように保存すれば、賞味期限をあまり気にせず飲むことが出来ます。しっかりとした保存ができれば、角が取れてより美味しくなる可能性も秘めています。お茶農家さんが保管していた20年以上昔の高品質な烏龍茶が、高値で取引されていることも。ただ、茶葉の質や保存環境にもよるので、置いておけば絶対に美味しくなると言い切れないのが難しいところ。賞味期限が切れてしまった烏龍茶や紅茶を見つけたら、焦って捨ててしまわずに、フラットな気持ちで一度飲んでみてはどうでしょうか。反対に、発酵や焙煎の浅いもの(茶葉の緑色がしっかりと残っているもの)に関しては、緑茶と同じようにどんどんと劣化していってしまう傾向があるので、こちらは烏龍茶でも早めに飲みきるのがいいでしょう。(賞味期限が切れたほうが美味しい可能性のあるもの)・白茶・黒茶(プーアル茶)白茶や黒茶(特に生茶と呼ばれるもの)に関しては、加熱処理をしておらず長期熟成に向いています。白茶も10年を超えるようなものもありますし、黒茶を代表するプーアル茶などは2000年代以前のものも数多く目にすることがあります。これらは適切に保存すれば、ゆっくりと熟成が進み、優しい旨味と、えも言われぬ奥行きのある、深い香りを持ったお茶へと変化します。安い白茶を大量に買い、家で何年も寝かせつつ楽しんでいるお茶好きも中国には多くいます。直射日光、酸素、湿気には気をつけて何年もかけてお茶を育てていくのも粋ですよね。 お茶の正しい保存方法 少しでもお茶を長く美味しく飲むための、おうちでもできる保存方法を紹介いたします。まず茶葉の天敵は、「湿気」と「光(特に日光)」「酸素」ということを覚えておきましょう。茶葉の入っている入れ物が、最初からチャックのついている光を通さない素材であれば、そのまま使用しても問題ないでしょう。ただ、チャックのついていないものであれば、空気を抜いたジップロックの中に袋を入れて保管するのがいいでしょう。チャックがついていて、透明の袋に入っている茶葉やティーバッグは、酸素や湿気の心配はあまりないので光を通さない缶などに入れることができればベストです。冷蔵庫や冷凍庫に入れるべきか、という質問も多く頂きますが茶葉は周りの匂いを吸収してしまう特性があるので、家庭用の冷蔵庫にいれるのはあまりおすすめはしません。密封できていなかったり、香りを通してしまう素材の袋で茶葉を保管していると、冷蔵庫のキムチなどの香りがついたお茶になってしまうことも。冷凍庫に関しても開け閉めをする時に茶葉が結露してしまったり、冷凍庫に戻し忘れた時には冷たい茶葉に水がついてしまうので、家庭で飲む程度ではあまりおすすめしません。戸棚の中や、箱の中といったあまり湿気のない暗い場所に置いておき、袋を閉める時に空気をしっかり抜く、ということをするだけで茶葉の劣化のスピードを落としたり、美味しい熟成を進めやすくすることができます。 賞味期限切れのお茶の活用方法 賞味期限が切れてしまったお茶、これは茶葉の状態によってはまだまだ飲めます。それよりも茶葉が酸化してしまい美味しくなくなってしまった。封を閉じ忘れて茶葉が湿ってしまった。そのような茶葉をなんとなく捨ててしまっていませんか?美味しく飲むことは少し難しいかもしれませんが、使い方によっては、生活に役立つ有効な使い道がまだまだ残っています。(消臭剤)前述した周りの匂いを吸収する特性と、お茶が持つカテキンの消臭効果を利用し、消臭剤として使用します。ティーバッグに入っているものであればそのまま、そうでないものでしたらティーバッグやガーゼに包んで5-10g程入れましょう。冷蔵庫のような臭いの気になる場所に置いておけば、1週間程度は嫌な匂いを抑えることができます。茶葉が湿気を吸ってくれるので、消臭だけでなく除湿を兼ねて靴に入れるのも効果的です。(入浴剤)一般的な湯船でしたら30-50g程度のまとまった量が必要になってきますが、お茶の保湿効果でお肌がしっとりスベスベに。お茶の種類によってはお茶に含まれるミネラルの効果で、身体の芯までじっくりと温まります。茶葉をティーバッグに入れて湯船に投入するだけ。早く、濃く抽出したい場合は小鍋に1-2リットル程度のお湯を入れ、茶葉を数分煮出してから湯船に投入するといいでしょう。高円寺の小杉湯で毎月行っていた烏龍茶風呂は毎回、とても嬉しい声を頂いて大好評でした。日本で生活をすると、どうしても賞味期限に敏感になりすぎてしまうのですが、お茶に関しては賞味期限ではなく、自分の舌を信じてみましょう。でもやはり心配という方は、上に挙げたような飲む以外のお茶の使い方を是非とも試してください。お茶の意外なパワーに驚くこと間違いありません。農家さんが手間隙をかけて育てたお茶、是非ともじっくりと味わってみてください。Photo: Rintaro Kanemoto中国茶専門店Haaは、公式通販オンラインストアにて販売しています。最新のブランド情報はニュースレターにご登録をいただくか、インスタグラムのご確認をお願いいたします。
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