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中国茶の種類一覧「品種による違いや特徴について」

目次

柔らかな秋の褐色の景色から閑散とした冬への移り変わりと共に、薄手のジャケットから厚手のコートへと。

衣服と同じように飲みものに関しても、冷たいものではなく温かいものを飲む頻度が増えたのではないでしょうか。寒い時期の温かい飲み物は、単に身体を温める為に飲むわけではなく、何故か身体にスッと染み込んでとても美味しく感じますよね。

冬は「温かいお茶がより一層美味しく感じることの出来る季節」そう思い始めると、苦手だった冬がやって来るのが少し待ち遠しくなる気がします。


この記事は中国茶の種類を知るための第一歩。大きく「中国茶」とまとめられてしまうことが多く、どのような種類や特徴があるのか理解できない。そんな声をよく聞きます。そこで、全部で6種類+1種類(花茶)に分類がされている中国茶をわかりやすく説明します。

決してむずかしく専門性の高い内容にはしていませんのでお茶を片手にベットに横になりながら読むような気持ちで読んでみてください。







緑茶 | キレや爽やかな旨味



日本人にとっても身近な存在の緑茶ですが、中国茶にも緑茶があることは案外知られていないのではないでしょうか?中国茶といえば「烏龍茶」というイメージが湧くかもしれませんが、実は中国国内で最も生産、消費されているのは緑茶です。

緑茶は発酵を促す酵素の働きを止めるために、茶葉に熱を加える工程があります。そして、「中国茶の緑茶」と「日本茶の緑茶」ではその製法が少し異なります。


・中国の緑茶: 釜で炒って熱を与える → 様々な香り、キレ
・日本の緑茶: 蒸気で蒸して熱を加える → 旨味、深み


一概には言えませんが、コクや強い旨味を感じたいなら日本の緑茶。キレや爽やかな旨味を感じたいなら中国の緑茶。そう覚えておいても良いかもしれません。製法の違いによりそれぞれの長所を楽しむことができます。




(西湖龍井)

緑茶緑茶の最高峰。炒った豆のような香ばしい香りをお楽しみ下さい。アミノ酸含有量が他の緑茶よりも多く、上品でありながら強い旨味を感じる緑茶です。
産地: 浙江省

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(安吉白茶)

茶葉の色が白味がかっている「白葉種」という品種の茶葉が使用されている緑茶です。春の新茶特有の、若々しくフルーティな香りをお楽しみください。
産地: 浙江省

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烏龍茶 | 驚くような香りの広がり



「中国茶」という言葉を聞くと、「烏龍茶」というキーワードが頭に浮かぶのではないでしょうか。

しかし、中国茶全体での生産量は僅か10パーセント前後。沢山作られているものではありません。ではなぜ多くの人が烏龍茶に魅せられ、中国茶=烏龍茶のイメージを持っているのでしょうか。

烏龍茶はそのほとんどが福建省北部、福建省南部、広東省で生産されています。そして、その品種は1000種類近くまで分ける事が出来るとされています。同じ烏龍茶とでも、茶葉の形状、色、香りは産地や品種によって全く違うお茶と感じてしまうくらいの多様性があります。

驚くような香りの広がりを持つ烏龍茶は、中国茶の醍醐味でもある「香りを楽しむ」という点においては中国茶の王様のようなものかもしれません。

中国茶=烏龍茶のイメージを作り上げたペットボトルの烏龍茶は、日本ではコンビニで買える程とても愛されていますが、あれはまだまだ烏龍茶の入り口のようなものです。果実のような香りや花のような、大地の力強さを感じるような香りを持つ多種多様で美味しい烏龍茶が待っています。


(鳳凰単叢鴨糞香)

口に含んだ瞬間のマスカットや桃のような甘い芳醇な香り。その後に抜けるミルクのような濃厚な香りは「烏龍茶」のイメージをがらりと変えるはずです。
産地: 広東省

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(岩茶春蘭)

春蘭はしっかりとしたボディを持ち、華やかさとナッツのような香ばしさが口の中いっぱいに広がります。岩茶はミネラル分、ポリフェノール類がとても豊富で、一口飲めば身体中がポカポカに。フワッと感じる心地の良い「茶酔い」を体験しやすいお茶でもあります。
産地: 福建省

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ひとつまみの茶葉

花茶 | リラックスしたい時に最適



贅沢な気分に浸りたい、そんな時には花茶がおすすめです。
花そのものを煎じて飲む花茶(菊花茶、薔薇茶など)、花の香りを茶葉に移した花茶(茉莉花茶、桂花茶など)など種類は様々ありますが、どちらも花の生命力を感じる強い香りをまとっています。

花の香りには精神を落ち着かせる効果もあり、リラックスしたい時のアイテムとしても最適です。

グラスに咲いた花のようなお茶を見たことはありますか?
花や茶葉が手作業で編み込まれており、お湯を注ぐとひらいてその美しい姿を現す「工芸茶」と呼ばれるお茶があります。花がひらくと共に、芳しい花の香りに包み込まれます。

見ても、飲んでも、香っても。工芸茶も機会があれば試してくださいね。


(茉莉花茶)

緑茶をベースとしてるので、しっかりとした味わいと甘み。ペットボトルのジャスミン茶とは全くの別物です。
産地: 浙江省

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(杭白菊)

杭州で採れる白菊のつぼみを使用したお茶です。花が咲く一歩手前で摘まれたものは「胎菊」と呼ばれ、一番高級で香りが富んでいます。菊花茶は漢方としても飲用されており、非常に身体に優しいお茶として中国では知られています。

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紅茶 | 渋みが少なく、心地良い香り



深い深い紅茶の世界。

紅茶専門店を見かけたり、スーパーマーケットでティーバッグが販売されていたり。日本でもよく飲まれている紅茶は、生産量、消費量共に世界で一番です。
市場に出回っているものは、インドやスリランカ産のものが多く、中国で紅茶が作られているのを知らない方も多いのではないでしょうか。

中国の紅茶は香りがとても個性的で、バラ、シトラス、蜜、スイートポテトのような。渋みの少ない中国紅茶は喉にストンと落ち、心地良い香りが口の中に吐息と共に戻ってくるものがたくさんあります。

ミルクや砂糖など何も入れずに飲むことの多い中国紅茶ですが、美味しいお料理は素材の味で勝負をするように、一度飲めばなぜストレートで飲むのかを分かっていただけるに違いありません。新しい紅茶の魅力を発見していきましょう。


(滇紅大金芽)

苦味や渋みがほとんどなく、「スイートポテト」のような香りがする紅茶。茶葉が纏う金色の産毛は見ているだけで、贅沢な気分になれます。
産地: 雲南省

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政和白茶寿眉の茶葉の拡大白茶 | 優しい華やかな香り



白茶?白いお茶?

「白茶」と聞いてもピンとこない方も多いかもしれないですが、「White Tea」として欧米圏や中国国内でも非常に人気の高まっているお茶です。生産量は少ないものの、需要の増加により生産量は高くなってきています。

萎凋 (天日や室内で葉を萎れさせて、酵素を活性化させる事)と乾燥のみで仕上げ、茶葉に美しい白い産毛が見えることから白茶と呼ばれるようになりました。製法がシンプルなので、お茶の品質は加工技術と茶葉のクオリティに大きく左右されます。

美味しい白茶はまるで「最高級の白湯」を飲んでいるかのような、トロッとした柔らかい口当たりと非常に優しい華やかな香りを持ち合わせています。抗酸化作用が強く、お肌にとても良い「美容」のお茶としれも知られています。


(白牡丹)

精製後3年ほど熟成させており、香りも味もとてもまろやかに仕上がっています。ほんのり香る「お餅のような香り」と「紅茶」を連想させるような優しい香りを探してみてください。抗酸化作用もとても強く、二日酔いの際にも是非おすすめしたいとても優しいお茶です。
産地: 福建省

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黒茶 | 微生物を利用して発酵



「黒茶」と呼ばれているこちらのお茶もあまり馴染みがないのではないでしょうか。「後発酵茶」とも呼ばれる「黒茶」ですが、では「プーアル茶」という名前には聞き覚えがありませんか?プーアル茶は黒茶のうちもっとも知名度のある種類です。

黒色に近い褐色を持つこのお茶は、茶葉に熱を加え自然発酵を止めた後、麹菌等の微生物を利用し発酵されたお茶です。香りのクセが強いものもあり好き嫌いの分かれるお茶ですが、微生物を使用しない製法もあり、とても飲みやすいお茶となっています。



茶杯に注がれたお茶ウッド系の香りや、トロピカルな香りなど香水にも人それぞれの好みがあるように、香りを楽しむ中国茶にもみなさんそれぞれの好みを見つける事が出来ると思います。緑茶でも烏龍茶でも白茶でも、まずは自分の好みの分類を見つけてみてはいかがでしょうか?

高いお茶や、美味しいと評価されているお茶が必ずしも自分にとって良いものだとは限りません。もっと自由に型にハマらず、自分が一番リラックス出来るようにお茶を楽しめばそれで良いと思います。その時の体調や気分に合わせて飲むお茶を変えてみるのも良いですね。

まだまだ寒さのピークではありませんが、今後のより一層お茶を美味しく感じる季節、自分の一番心地良い茶葉を見つけてみてください。


Photo: Rintaro Kanemoto



中国茶専門店Haaは、公式通販オンラインストアにて販売しています。最新のブランド情報はニュースレターにご登録をいただくか、インスタグラムのご確認をお願いいたします。

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茶葉にお湯を注ぐと、ふわっとしたいい香りが鼻を掠める。この感じ。過去に嗅いだと思う懐かしい香水の、かすかな匂いを感じたときと似ている気がする。香水がトップノートから香りを移り変えるように、お茶も淹れたてと、少し時間が経ってからとでは、また違った香りに変化する。はじめは茶葉の表面についた香りが、茶葉にお湯が浸透してくると、茶葉に含まれていた香りの成分が溶け出して、本来の香りが立ってきます。香りは、鼻の粘膜から脳に伝わって自律神経を刺激し、それが私たちの心や身体に快・不快の感情を与えるといわれています。好きな香りのアロマを炊いて落ち着くように、お茶の香りも私たちの心を癒してくれます。今回は、そんなお茶と香りの関係について書いてみようと思います。 日本茶の香りと水色 日本茶の香りには大きく2種類。1つはお茶本来の香り。もう1つは火香と呼ばれるものがあります。製茶の最終工程でお茶を乾燥させるために火入れをするのですが、その際に醸し出される香りのことを、火香といいます。お茶に熱を加えることで、50種類以上の成分が生成され、独特の甘い香りが生まれるのです。例えば、火を強く入れると香ばしさや甘い香りが増しますが、新茶のような新鮮な「青臭み」は減っていきます。前者は湯のみに注いだ時の色「水色(すいしょく)」が、きれいな濃緑色になります。後者は、ほうじ茶になってしまう一歩手前くらいギリギリの「火入れ」をする場合もあるので、1970年ごろは「邪道だ」と言われたとか。湯のみに注いだ時の水色は、黄色味がかった「黄金色」になります。「青っぽい」お茶と「香ばしい」お茶。どちらにもそれぞれの魅力があります。 Haaのお茶の香り 茶杯の香りを大きく吸いこむと、刻々と変化しさまざまな表情をみせる甘い香り。そんな中国茶の虜になってしまう人は私も含め、とても多いに違いありません。ここからは、Haaのプロダクトの中で香りの強いお茶をピックアップしてご紹介します。茉莉花(花茶):ジャスミンの花の香り政和白茶寿眉(白茶):どこか儚い華々しさを感じることのできる枯れた桜のような香り正山小種(紅茶):バラのような艶やかな香り千島湖龍井(緑茶):炒った豆のような香り鳳凰単叢蜜蘭香(烏龍茶):濃厚なライチの甘い香り「お茶の葉だけでこんなにたくさんの香りが作れるわけないじゃない」と思われるかもしれません。でも、たしかに香りがするんです。本当に不思議ですが、これが中国茶の奥深さではないかと思います。中国茶の香りは、簡単に分類すると大きく4つに分けることができます。「草・豆の香り」、「花の香り」、「果実の香り」、「土・苔の香り」。これは大雑把な分け方ですからこれらが微妙に混ざり合ったり、或いは、この種類以外の香りに感じる方も要るかもしれません。この辺りは、なんだかワインに似ているのかもしれませんね。 香りを聞いてみる これは筆者の主観的な考えですが、お茶はアロマと通じる部分があると感じます。眠る前にアロマを一滴垂らすと、良い香りが広がり、疲れた脳を癒してくれて、心がほどける。人間の自然治癒力を高め、疲れた心身を労わる、そんな効果がお茶にもあります。忙しない日々に余白の時間を与えてくれる。そして、その時間は自身と向き合い、対話する時間になります。アロマには、芳香。 香り。の意味以外にも(芸術品などの)気品。 妙趣。という意味があるそうです。「茶室は雅趣にあふれた造りになっている」なんて使うように、お茶にもぴったりな言葉なのです。お茶の香りは、空にした茶杯や蓮華などを使うとをしっかりと楽しむことが出来ます。このようにして香りを楽しむことを、中国では、「香りを聞く」といいます。茶杯が冷めるにしたがって、香りの密度が高くなるように甘い香りが変化をしていく。そんな香りの変化に静かに耳を傾けると、さまざまな表情が見えてきます。今夜は特別に、優しくあたたかなHaaのお茶の香りを聞いてみませんか。Photo: Rintaro Kanemoto Edit&Writing: 初音1998年、岡山県生まれ。およそ20年間綴っている日記を、1日ずつ届けるプログラム「断片日記」をおこなう。趣味はお茶を点てること。お部屋を作ること。中国茶専門店Haaは、公式通販オンラインストアにて販売しています。最新のブランド情報はニュースレターにご登録をいただくか、インスタグラムのご確認をお願いいたします。
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冬だから飲みたい血行を良くする中国茶「発酵や焙煎の効いた茶葉」
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アスファルトをジリジリと焦がすような暑さの中で飲むコーラ。身体に良くないのは分かっていても、シュワシュワと弾ける炭酸に喜ぶ気持ちが隠しきれません。暖房無しでは手足もガタガタ震えてしまう、そんな凍れる寒さの中で飲む中国茶も真夏のコーラのように身体中に染み渡ります。暑くなればなるほど美味しく感じるコーラと同じように、寒くなればなる程美味しく感じる真冬の中国茶。冷たい空気の中で湯気がいつも以上にホワホワと立ち上る様を眺めながら、自分好みの濃さになるまでじっくりと抽出し、火傷しないように気をつけて。今回の記事では、冬に飲みたい中国茶をご紹介いたします。 身体を芯から温めてくれるお茶 寒い時には身体を温める、暗い色のお茶がおすすめです。発酵や焙煎のしっかり効いた烏龍茶や、紅茶、プーアル熟茶などは血行を良くし、身体の芯まで温めてくれます。取り扱いのあるお茶であれば、「正山小種」「鳳凰単叢蜜蘭香」が身体を芯から温めてくれる色の濃いお茶となります。ポカポカになりすぎて顔が少し火照ってしまうことも。また、空の色に合わせてお茶を選ぶ方法が冬でも活躍します。明るい時間には元気が出るような明るい色のお茶を。寒い時期は暗くなるのも早いので、暗くなってからは色の濃いお茶と飲み分けるのがいいかもしれません。 冬に摘まれる茶葉の種類 お茶の時期といえばいつを思い浮かべますか?「夏も近づく八十八夜」と歌にもあるように、八十八夜=立春を基準にそこから88日目が日本の新茶が摘まれる時期となります。八十八夜は日付で言えば、多少のズレは年によってあるのですが大体5月2日前後となります。と言えども地域や標高によって気候が違うので、場所によってはこれよりも早い4月後半くらいから採摘が始まることも珍しくありません。それからこちらも地域差はありますが、45日程度の間隔で2〜4回お茶を摘むことができます。この時期まで、お茶を摘むことはあまりないようなのですが、最後のお茶摘みは遅くとも11月初旬には終わることになりますね。 雪片と春摘みについて では中国の場合はどうでしょうか。中国緑茶に関しては日本茶と違い、多くが3月〜4月の新茶シーズンの1度きりのお茶摘みとなります。それ以外のお茶に関しても多くが1度きり、種類によっては春〜秋の3度ほどとなっております。ここまでは日本茶とあまり変わらない印象を持つかもしれませんが、広東省の烏龍茶である鳳凰単叢は冬にも収穫をします。これは「雪片」と呼ばれ、同じ樹から摘まれるにも関わらず、春摘みのお茶とは大きく異なる表情を持っているお茶となります。春のお茶と比べると、雪片は一口含んだ瞬間にとても力強く茶の香りを感じる物が多い反面、余韻に関して言えば春のお茶に軍配が上がる傾向があります。最大瞬間風速: 雪片繊細さや余韻: 春摘みといったところでしょうか。寒い季節が苦手な方も多いかもしれませんが、そんな環境で飲む中国茶の美味しさを知ると、少しだけ冬が好きになってしまうかもしれません。難しい作法はなくても大丈夫。お湯を沸かして、マグカップを温めて。ティーバッグにお湯を注いで飲み進めれば、気づけば足先までぽっかぽかなんて。美味しく香って温かく。冬だからこそ、幸せなため息をつきましょう。Photo: Rintaro Kanemoto中国茶専門店Haaは、公式通販オンラインストアにて販売しています。最新のブランド情報はニュースレターにご登録をいただくか、インスタグラムのご確認をお願いいたします。
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お茶と砂糖の相性「ノンシュガーからアレンジドリンクまで」
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日本のコンビニやスーパーマーケットのペットボトルのお茶の充実度に慣れていると、海外に行ったときに色々とびっくりしてしまうことがあります。それは欧米圏では、スーパーやコンビニに行ってもかろうじて紅茶のペットボトルを少しだけ見かけるくらいだったり、東南アジアではペットボトルのお茶が甘かったりすることです。近年では東南アジアでも甘くないペットボトルのお茶を少しずつ見かけるようにはなってきましたが、毎シーズンのように各企業が競って緑茶やほうじ茶の新商品を開発する日本と比べると大きな差があります。このような経験をすると、お茶というものが日本においてどれだけ身近なものなのかと再認識させられますよね。そもそも甘いお茶というのが想像出来ない人も多いかもしれません。ただ紅茶を甘くして飲んだり、抹茶を甘いラテなどにして飲むなど案外身近に甘いお茶は存在しており、近年ではタピオカの専門店も増えたことにより、嗜好品としての甘いお茶というものは徐々に広がりを見せています。今回はあまり甘くして飲むことの多くない中国茶を、甘くして飲んでみよう、という少しだけ挑戦も兼ねた記事となっています。 砂糖を使いたくない人に とはいえ、なるべく普通の砂糖を使いたくないと考えている人もある程度いると思います。砂糖はどうしても身体によく無いイメージがあり、また体質的に合わない方も少なくはないでしょう。そこで白砂糖や三温糖よりも更に美味しく、そしてより健康的に甘いお茶を楽しむことができる方法をお伝えいたします。まずは砂糖の代替品として使えるものをピックアップしてみましょう。・果物・蜂蜜・黒糖身近に買えるものだとこのあたりでしょうか。果物にはお茶との相性の良いものが沢山あります。芳醇な香りや酸味がお茶の香りと綺麗に混ざり合うと、本当に心地がよく自然と笑顔が。以前イベントで行った中国茶と中国スイーツのペアリングコースでも、お茶にとても合う、相性の良い果物を使ったスイーツを提供し、好評をいただきました。黒糖は砂糖の一種ではあるので砂糖の代替品としてはなんともいえませんが、素材の不純物を取り除いていないのでミネラルやビタミン等の沢山の栄養が含まれています。香りや味が強いので、相性の良いお茶とそうでないお茶とがあるので、少々気をつけた方がいいかもしれません。 砂糖の代わりになるもの (蜂蜜)蜂蜜は美容にもとても良く、お茶と合わせることによって更に美容の効果を高めることができます。ふわ〜っと一息つきながらどんどんと綺麗になるような、そんな二つの幸せに同時に浸ってみてください。(果物)お茶に香りをつけて、ほのかに甘みを足すのであればスライスしたものを数枚入れてみましょう。しっかりと果物感を味わいたい時は、ミキサーで砕いたものを合わせてみてください。市販のジュースは香料が入っていたり、加糖されているものが多く、あまり相性がよくありません。とはいえ果物といっても酸味のあるもの、甘味の強いもの、芳醇な香り、柑橘系のものと様々な種類があり、お茶との相性も様々なので以下にHaaで取り扱っているお茶と相性の良い果物を挙げてみます。鳳凰単叢蜜蘭香: ライチ / スイカ鳳凰単叢鴨屎香: 白桃 / 洋梨白牡丹: 和梨茉莉花茶: レモン(黒糖)黒糖自体が重くて複雑な香りを持っているので、香りの軽いものや華やかなお茶との相性があまり良くありません。こちらも紅茶や烏龍茶といった色や香りの濃いお茶との相性が比較的良いです。反対に緑茶や白茶、色の薄い烏龍茶などとの相性はあまりよくありません。黒糖の香りが強すぎて、繊細な味のお茶が負けてしまうからです。それに色の薄いお茶に溶かすと、お茶の色が暗くなってしまうのも少しだけ勿体ないですよね。プーアル茶のような重厚で濃い香りのお茶との相性もとても良いので、ぜひお試しください。 中国茶を使ったアレンジ 紅茶「正山小種」はバラのような艶やかな香りと、とても長く尾を引く余韻が特徴です。この紅茶に少しだけミルクと蜂蜜を入れてくるっと3回かき混ぜれば、今晩はそれだけで大満足。ほっこりこっくり身体の芯まで温まります。正山小種: 1pcお湯: 150ml牛乳: 50mlティースプーン: 2杯シナモン: 1振り①お湯で温めたマグカップにティーバッグを入れて、沸騰したお湯を150ml注ぎ2分半蒸らす。②ティーバッグを抜き取り、ティースプーン2杯分程度の蜂蜜を入れてかき混ぜる。③ミルクを入れる。(電子レンジで少しだけミルクを温めておくとお茶が冷めません)④お好みでシナモンを1振り。エレガントな香りのミルクティーが更にエレガントな仕上がりに。知っているようで新しいミルクティーをお楽しみください。質の高いお茶はストレートで飲むのが一番の方法かもしれませんが、少し手を加えてみると面白いくらい方向性が変わることがあります。良いお茶特有の余韻は、甘くしても邪魔されることは殆どないので少し雰囲気を変えてみたい時は是非とも挑戦してみてください。Photo: Rintaro Kanemoto中国茶専門店Haaは、公式通販オンラインストアにて販売しています。最新のブランド情報はニュースレターにご登録をいただくか、インスタグラムのご確認をお願いいたします。
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お茶は賞味期限切れで腐るのか「正しい保存方法から活用まで」
お茶は賞味期限切れで腐るのか「正しい保存方法から活用まで」
SDGsという言葉を耳にすることが増えた昨今、フードロスについても深く考えることが増えてきました。そんな流れでみなさん気になるであろう話題がこちら「お茶に消費期限と賞味期限はあるのか」。この記事を読んでくださっている方々は、まだ家にお茶があるにも関わらず、新しいものを購入してしまったという経験をしている方も多いはず。それと不思議なことに、茶葉やティーバッグを知り合いから頂く機会も普通の人より多いのではないでしょうか。面白いことに、なぜかお茶がお茶を呼んでしまうんですよね。しかし、いくらお茶を愛していても、さすがにお茶を1日に5リットルも飲むことは難しく、茶葉が余ってしまうことも。今回の記事では、お茶の賞味期限についてに加えて、余ったお茶の活用術や、正しい保存の方法をお伝えしたいと思います。 賞味期限と消費期限とは まず前提として、食品として販売する全てのものには「賞味期限」「消費期限」を記載しなければなりません。「賞味期限」というものは、この期間内であれば美味しく消費することができます、という内容のもので、調味料や乾物といった比較的長い保管期間を想定したものに適用されます。「消費期限」は、この期間内であれば安全に食べることができる、という期日を記載したもので、こちらは比較的保管期間の短いものに適用されます。いわゆる放置しておくと「腐敗」する可能性のあるものに多く使用されるのがこちらの消費期限です。どちらも本来の期限より短めに設定されているので、1日でも過ぎれば腐って不味くなる、お腹を壊してしまうといったことはないのでご安心ください。特に日本では賞味期限、消費期限が他国に比べてより短めに設定されてる傾向があります。 お茶に賞味期限はあるのか こちらはなかなか難しい話になってしまうのですが、結論から言うと上記と同じように製品として販売されているお茶にも賞味期限の記載をしないといけません。お茶の場合は、ある程度すぐに食べてくださいね、というものではないので消費期限ではなく賞味期限の掲載が必要です。では、一体なにが難しい話なのかというと、実際には賞味期限を越しても美味しく飲めるお茶があるということです。さらに言えば、賞味期限を越してからのほうが美味しくなるお茶もあるのです。お茶の種類によって早めに飲み切ったほうがいいものと、長期保存に向いているものがありますが以下で紹介させて頂きます。(賞味期限を気にした方が良いもの)・緑茶・花茶日本の緑茶も中国の緑茶も共通していて、緑茶に関しては製茶後にゆっくりと茶葉の酸化が始まってしまうので、出来るだけ早めに消費してしまったほうがいいでしょう。時間が経った緑茶は味に奥行きがなくなり、香りもとても浅いものになってしまいます。それに加えて、茶葉が入っている袋や容器を開け閉めする度に、湿気や酸素に晒されて茶葉が劣化してしまうので、開封後は早めに飲み切ってしまうのが美味しいお茶を飲むコツです。花茶のように茶葉に香り付けされているものや、お花そのものを飲むお茶も時間が経つと香りが弱くなってしまう傾向があるので、こちらもなるべく早めに飲み切ることをおすすめします。(賞味期限をある程度無視しても大丈夫なもの)・烏龍茶・紅茶紅茶や烏龍茶の特に発酵、焙煎のしっかりしたものは空気や湿気に触れないように保存すれば、賞味期限をあまり気にせず飲むことが出来ます。しっかりとした保存ができれば、角が取れてより美味しくなる可能性も秘めています。お茶農家さんが保管していた20年以上昔の高品質な烏龍茶が、高値で取引されていることも。ただ、茶葉の質や保存環境にもよるので、置いておけば絶対に美味しくなると言い切れないのが難しいところ。賞味期限が切れてしまった烏龍茶や紅茶を見つけたら、焦って捨ててしまわずに、フラットな気持ちで一度飲んでみてはどうでしょうか。反対に、発酵や焙煎の浅いもの(茶葉の緑色がしっかりと残っているもの)に関しては、緑茶と同じようにどんどんと劣化していってしまう傾向があるので、こちらは烏龍茶でも早めに飲みきるのがいいでしょう。(賞味期限が切れたほうが美味しい可能性のあるもの)・白茶・黒茶(プーアル茶)白茶や黒茶(特に生茶と呼ばれるもの)に関しては、加熱処理をしておらず長期熟成に向いています。白茶も10年を超えるようなものもありますし、黒茶を代表するプーアル茶などは2000年代以前のものも数多く目にすることがあります。これらは適切に保存すれば、ゆっくりと熟成が進み、優しい旨味と、えも言われぬ奥行きのある、深い香りを持ったお茶へと変化します。安い白茶を大量に買い、家で何年も寝かせつつ楽しんでいるお茶好きも中国には多くいます。直射日光、酸素、湿気には気をつけて何年もかけてお茶を育てていくのも粋ですよね。 お茶の正しい保存方法 少しでもお茶を長く美味しく飲むための、おうちでもできる保存方法を紹介いたします。まず茶葉の天敵は、「湿気」と「光(特に日光)」「酸素」ということを覚えておきましょう。茶葉の入っている入れ物が、最初からチャックのついている光を通さない素材であれば、そのまま使用しても問題ないでしょう。ただ、チャックのついていないものであれば、空気を抜いたジップロックの中に袋を入れて保管するのがいいでしょう。チャックがついていて、透明の袋に入っている茶葉やティーバッグは、酸素や湿気の心配はあまりないので光を通さない缶などに入れることができればベストです。冷蔵庫や冷凍庫に入れるべきか、という質問も多く頂きますが茶葉は周りの匂いを吸収してしまう特性があるので、家庭用の冷蔵庫にいれるのはあまりおすすめはしません。密封できていなかったり、香りを通してしまう素材の袋で茶葉を保管していると、冷蔵庫のキムチなどの香りがついたお茶になってしまうことも。冷凍庫に関しても開け閉めをする時に茶葉が結露してしまったり、冷凍庫に戻し忘れた時には冷たい茶葉に水がついてしまうので、家庭で飲む程度ではあまりおすすめしません。戸棚の中や、箱の中といったあまり湿気のない暗い場所に置いておき、袋を閉める時に空気をしっかり抜く、ということをするだけで茶葉の劣化のスピードを落としたり、美味しい熟成を進めやすくすることができます。 賞味期限切れのお茶の活用方法 賞味期限が切れてしまったお茶、これは茶葉の状態によってはまだまだ飲めます。それよりも茶葉が酸化してしまい美味しくなくなってしまった。封を閉じ忘れて茶葉が湿ってしまった。そのような茶葉をなんとなく捨ててしまっていませんか?美味しく飲むことは少し難しいかもしれませんが、使い方によっては、生活に役立つ有効な使い道がまだまだ残っています。(消臭剤)前述した周りの匂いを吸収する特性と、お茶が持つカテキンの消臭効果を利用し、消臭剤として使用します。ティーバッグに入っているものであればそのまま、そうでないものでしたらティーバッグやガーゼに包んで5-10g程入れましょう。冷蔵庫のような臭いの気になる場所に置いておけば、1週間程度は嫌な匂いを抑えることができます。茶葉が湿気を吸ってくれるので、消臭だけでなく除湿を兼ねて靴に入れるのも効果的です。(入浴剤)一般的な湯船でしたら30-50g程度のまとまった量が必要になってきますが、お茶の保湿効果でお肌がしっとりスベスベに。お茶の種類によってはお茶に含まれるミネラルの効果で、身体の芯までじっくりと温まります。茶葉をティーバッグに入れて湯船に投入するだけ。早く、濃く抽出したい場合は小鍋に1-2リットル程度のお湯を入れ、茶葉を数分煮出してから湯船に投入するといいでしょう。高円寺の小杉湯で毎月行っていた烏龍茶風呂は毎回、とても嬉しい声を頂いて大好評でした。日本で生活をすると、どうしても賞味期限に敏感になりすぎてしまうのですが、お茶に関しては賞味期限ではなく、自分の舌を信じてみましょう。でもやはり心配という方は、上に挙げたような飲む以外のお茶の使い方を是非とも試してください。お茶の意外なパワーに驚くこと間違いありません。農家さんが手間隙をかけて育てたお茶、是非ともじっくりと味わってみてください。Photo: Rintaro Kanemoto中国茶専門店Haaは、公式通販オンラインストアにて販売しています。最新のブランド情報はニュースレターにご登録をいただくか、インスタグラムのご確認をお願いいたします。
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