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中国茶の分類 | 紅茶「中国紅茶の有名な品種や味の系統」

目次

街中や商業施設を歩けば、紅茶専門店を目にすることも多いはず。日本にも紅茶の愛好家は非常に多く、専門店に行けば聞いたこともないような多様な紅茶の種類に目を丸くするのではないでしょうか。

紅茶は様々な国の文化にも結びついており、中国からシルクロードを辿ってヨーロッパまでのルートを旅する機会があれば、色々な形で紅茶が楽しまれているのを身をもって体験することでしょう。

インドではミルクやスパイスを入れた濃厚なチャイとして、トルコでは綺麗な装飾が施されたガラスのグラスに注がれて、イギリスではどこの家庭にもティーバッグの紅茶が置いてあるように。

紅茶はユーラシア大陸の生活文化とは、既に切っても切れない蜜月の関係となっています。そんな全世界で愛されている紅茶の発祥はいったいどこの国なのでしょうか?

紅茶を買った時にパッケージの裏のラベルを見たことがある人は、その多くにインドやスリランカ、アフリカ大陸のケニアが原産国と書いてあったのではないでしょうか。実際に紅茶の生産の過半数以上がこれらの地域であり、世界で売られている紅茶の多くがこれらの国で生産されています。ではこれらの国のどこかが紅茶の発祥なのでしょうか。

いえいえ、実は紅茶の発祥は、お茶の発祥と同じ中国なのです。紅茶が中国で生産されているイメージはあまり持たれることがなく、少し不思議な気がするかもしれませんが、烏龍茶で有名な中国の福建省が紅茶の発祥の地であるとされています。中国では今でもとても優秀な紅茶が生産されており、人気も需要も近年どんどん高くなっています。

今回の記事ではそんな中国紅茶の世界について、少しだけご紹介させて頂きたいと思います。おうちのどこかに甘いお菓子はございませんか?Haaの紅茶でお菓子の甘さを流し込みながら、そして一息つきながら、こちらの記事をどうぞ。







一般的な紅茶の基礎知識



紅茶とは一体どのようなお茶なのでしょうか?緑茶との違いはなんでしょう?

日常にあるものだからこそ、どのように作られているかを気にすることは少ないかもしれませんね。お茶のことに関心がある方は、紅茶が「完全発酵茶」として知られていることを知っているかもしれません。しかし、これは半分正解なのですが、半分不正解。なのでもう少しだけ紅茶について深掘りをしてみましょう。

緑茶、烏龍茶、紅茶、白茶など全てのお茶についてそうなのですが、どのお茶として区分されるかは、どのような過程を踏んで製造されたかで決まります。
例えば烏龍茶であれば


1.茶葉を収穫後、萎凋(香りを出す為に葉を萎れさせる)
2.揺青(葉を揺らして発酵を促す)
3.青殺(発酵を止める為に火入れ)
4.揉捻(揉んで形を整える)
5.乾燥
6.焙煎(しないものもあります)


上記の工程を踏んで製造されたものを烏龍茶と呼びます。
そして、紅茶に関しては以下の工程の流れを経たお茶が紅茶と呼ばれます。


1.茶葉を収穫後、萎凋(香りを出す為に葉を萎れさせる)
2.揉捻(茶葉を揉む)/ 揉切(茶葉を切り刻む)
3.発酵(茶葉を放置し発酵を進める)
4.乾燥
5.焙煎(しないものもあります)


少しややこしくなってしまうのですが、紅茶の製造過程を経ても、発酵させる長さによっては完全に発酵させない種類のお茶もあり、反対に烏龍茶の製造過程を経ているにも関わらず、とても発酵が進んでいるものもあります。

インドのダージリン紅茶にはファーストフラッシュという、紅茶なのにあまり発酵が進んでいなく茶葉が緑色に近い一番茶があります。香りも果実のような芳醇な香りをしており、紅茶と知らなければ気づかないことでしょう。
また台湾の東方美人という烏龍茶は発酵度がとても高く紅茶のような濃厚な香りを醸し出しています。このように紅茶のほうが発酵が弱く、烏龍茶のほうが発酵が進んでいるという発酵度の逆転現象が起こってしまうことも、例外ですが見受けられます。

最後に少しだけお茶において使われる「発酵」という言葉について、付け加えさせていただきます。紅茶が「完全発酵茶」、烏龍茶が「半発酵茶」と呼ばれるように、お茶の世界では発酵という言葉が多く登場します。しかしこのお茶の「発酵」が意味するのは、皆さんがお漬物などの発酵食品を想像するときの発酵とは意味が異なっています。

発酵なのに発酵ではない?と、混乱してしまった方は大変申し訳ありません。

発酵食品等で使用される「発酵」は微生物の力によって、元の食品を変化させる現象のことです。納豆は匂いやテクスチャーの変化も相まって、微生物が関わってるのがひしひしと伝わりますよね。

一方で、お茶の発酵は茶葉自体がもつ酸化酵素が、お茶自体に含まれるポリフェノールを変質(酸化)させる事を言います。分かりやすく説明すると、お茶自体がお茶の成分を変化させる現象のことと言えるでしょう。

茶葉をたくさん刺激して、ポリフェノールが沢山変化することによってお茶の色が濃くなり、紅茶に近づいていくイメージで考えれば問題ありません。



正山小種の中国茶パッケージ中国紅茶の世界について



中国にも有名な紅茶の産地がいくつも点在しています。それぞれの産地で有名な品種や味の系統がありますが、本日は覚えていて損はない中国紅茶の有名な産地を3つご紹介いたします。


(安徽省)
世界三大紅茶としても知られる「祁門紅茶」を生産する安徽省は、中国の東部に位置しています。「キーマン紅茶」「キームン紅茶」「キーモン紅茶」と日本では色々な読まれ方をしますが、どれも同じ紅茶のことを指しますので、混乱しそうになってもご安心ください。

中国の歴史ある銘茶の10選である「中国十大銘茶」を3種も有する安徽省は、名実共にお茶の名産地です。「祁門紅茶」も十大銘茶のひとつであり、中国国外でも愛され続けている紅茶として知られています。上質なものは「祁門香」とよばれる蜜のようであり、華々しくもある独特の香りをもっています。

(福建省)
烏龍茶のイメージが強い福建省ですが、紅茶の生まれ故郷は福建省と言われています。「正山小種」や「金駿眉」といった軽やかで香りのとてもよい上質な紅茶が生産されている地域です。この地域では近年品種改良によって、どんどんと美味しくて新しい紅茶が誕生しています。

(雲南省)
プーアル茶というお茶の名前を耳にしたことがある人は多いはず。雲南省はプーアル茶を始めとする「黒茶」 の大産地として知られています。一方で、雲南省は紅茶の産地としても知られています。雲南省で作られる紅茶は「滇紅」とも呼ばれ、他の紅茶とは違い、プーアル茶と同じ葉の大きいお茶の品種が使われているのが特徴です。

蜂蜜やさつま芋のような、甘い香りを感じるものも多く、テンの毛皮のような黄金の産毛で覆われている美しい茶葉もハイライトの一つです。



ひとつまみの滇紅大金芽の茶葉美味しい淹れ方とシーン選び



紅茶を薬膳的な視点でみた時には、身体を温める飲み物として取り扱われます。このお茶は身体を温めるのか冷ますのかどっちだろうと迷った時は、濃い色のお茶は身体を温める、と覚えておくと簡単でいいかもしれません。

色の濃いお茶は重たいボディと落ち着いた香りを持つものが多く、明るい色のお茶と比べて夕方〜夜に飲むのに適しているのではないでしょうか。お茶を選ぶ時に、空の色とお茶の水色のトーンが合うようにお茶を選ぶと、スッと心身へと馴染むお茶を選ぶことができるはずです。明るい色の白茶は朝〜昼に、濃い色の烏龍茶や紅茶は夕方や夜に。というようにです。

中国紅茶は渋みや苦味が少ないものも多いので、ミルクや砂糖を加えないでそのまま飲んでも美味しくお飲み頂けます。ミルクティーとしてももちろん美味しく飲んでいただけますが、その際に砂糖ではなく蜂蜜を使用してみてはいかがでしょうか?蜂蜜の奥行きと中国紅茶の高貴な口触りが、驚くほど立体感のある香りを織り成します。



中国茶ティーバッグが浮かんだマグカップ身近だからこそ知る機会がない、そんな紅茶について少しは詳しくなって頂けましたでしょうか?コロナが落ち着いてきた頃に海外を訪れる機会があれば、今回の紅茶の解説を少し思い出して見てください。おもてなしされた、その一杯がより美味しく感じられるかもしれません。

一方、日本ではあまり馴染みのない中国紅茶ですが、この記事を通してすこしでも興味を持って頂けたら大変嬉しいです。やはりお茶大国の中国。紅茶特有の渋みが全然ないもの、お芋やお花のような香りのするもの。今までの知っている紅茶の概念を覆してくれるような優秀な紅茶が中国茶には沢山あります。

少しでも中国紅茶のファンが増えますように。



Photo: Rintaro Kanemoto



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お茶に含まれるカフェインとは「影響やノンカフェインの中国茶も」
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過去10年程のエナジードリンクブームからの反動か、近年はノンカフェインの飲み物がフューチャーされるようになってきました。 みなさんはカフェインを摂取すると、体にどのような影響があるのかご存知でしょうか。今回の記事では、カフェインの効果や中国茶を中心に、カフェインが入っていない、または少ないお茶についても紹介させていただきます。日常的に飲むお茶のカフェインを気にされている方はぜひ参考にしてみてください。 摂取するメリットやデメリット カフェインはコーヒーやお茶に含まれる天然成分の1つで、血管を拡張し血流を良くする効果があります。また、中枢神経にも作用して脳を覚醒させたり、疲労を感じにくくさせるという効果を持っています。朝にコーヒーを飲む人が多かったり、夜にコーヒーを飲むと眠れなくなってしまうのは、上記の作用によるものですね。余談になってしまいますが、カフェイン(caffeine)は英語で書くとピンとくるかもしれませんが、その文字列の通りコーヒーを語源としています。その反対に、お茶のリラックス成分や旨味成分として知られているアミノ酸であるテアニン(theanine)はお茶にしか含まれておらず、お茶を語源としているのがひと目で分かります。(カフェインを摂取するメリット)カフェインを摂取するメリットは次の通りです。・眠気がなくなる・疲労回復・鎮痛・ダイエット(カフェインを摂取するデメリット)一方、カフェインを短期的に過剰摂取したときのデメリットもあります。・めまい・心拍数の増加・不眠症・下痢・吐き気利尿作用もあるので、長時間の移動の前などは飲む量などに気をつけたいですね。またカフェインには依存性があるので、長期にわたって多くのカフェインを接種し続けると、病気や妊娠などでカフェインの接種を控えないといけないときに、少しの間苦しむことになってしまう人もいるかもしれません。とはいえ、現代社会ではカフェインを取らずに生活するのはなかなか難しいところですよね。よく妊娠中の女性はカフェインを摂取しない方がいいと言われます。これは妊婦が1日300mg以上という高濃度のカフェインを摂取することで、胎児の低体重化が起きる可能性が指摘されているからです。このことから、妊娠中はカフェインが含まれる飲み物を減らしたり、デカフェと呼ばれるカフェインの含有量が少ない飲み物を飲んだりすることをおすすめします。コップ一杯のお茶では問題のないカフェイン量とも言えますが、ノンカフェインや低カフェインでも美味しいお茶が沢山あるので、そちらに目を向けるもの良いかもしれません。 中国茶に含まれるカフェイン 中国茶にもカフェインが含まれていますが、お茶の種類によってカフェインの含有量に違いがあります。一般的にカフェインが多いとされているのは次の順番ですが、例外も多くありますので、参考程度に思っておいたほうがいいかもしれません。緑茶 | 白茶 > 紅茶 > 青茶 | 黒茶例えば白茶はカフェイン含有量が多いと言われることが多いですが、カフェインを多く含むお茶の芽だけで作られる「白豪銀針」と、カフェインをあまり含まない葉の部分を主に使用した「寿眉」では、同じ白茶でも前者の方がカフェインを多く含みます。また、花茶にはカフェインが含まれないと言われることもありますが、茉莉花茶のように茶葉を使用する花茶にはカフェインが含まれます。お茶にもコーヒーと同じくカフェインが含まれているのに、バキッと目が冴えることが少ないのはなぜか分かりますか?冒頭でもお話しましたが、お茶にはお茶特有のテアニンというリラックス成分が入っています。身体の力が抜け、所謂良い感じになるこの成分が、カフェインの興奮作用を緩和させるのです。どこか気持ちが緩く、でも頭はスッキリするのがお茶のカフェインの利き方なんですね。 カフェインを避けたい時に飲むお茶 (ノンカフェインのお茶)有名なノンカフェインのお茶は次の通りです。ルイボスティー: 南アフリカにしか生息しない植物から作られるお茶です。人工的にカフェインを除去したわけではなく、ルイボスそのものがノンカフェイン。甘い香りと爽やかな風味が楽しめます。杜仲茶(とちゅうちゃ): 古くから中国で健康維持に飲まれてきたお茶。血圧やコレステロール値を下げる効果も示唆され、特定保健用食品にも使われています。菊茶: 中国茶の花茶の一種。菊の花のみを使用しているので、カフェインはゼロ。小さなつぼみほど香りが高く高級品とされています。麦茶: 穀物である大麦を原料として作られているお茶。汗をかいたときに不足するミネラルが含まれているので、熱中症対策としておすすめですね。(カフェインが少ないお茶)カフェインが少ないお茶は次の通りです。ほうじ茶: 日本でもよく飲まれるお茶ですね。焙じる時にカフェインが少なくなることや、比較的カフェインの含有量が少ない茎や葉を使用することが多いためカフェインの少ないお茶に仕上がります。紅茶やプーアル茶: お茶は強く発酵しているもののほうが、カフェインの効きもマイルドになる傾向があります。紅茶や、麹菌で発酵させた熟プーアル茶などは比較的カフェインが少ないと言われています。しかし、芽を多く使ったお茶や、発酵の浅い生プーアル茶は多くカフェインを含むことがあるので注意が必要です。日本人は、比較的カフェインが効きにくい体質の方が多いと言われているものの、やはりそこは個人差があります。アルコールへの耐性と同じく、自分のカフェインへの耐性がどれくらいなのかを理解してお茶やコーヒーを楽しんでみてください。自分はカフェインがダメ、という方も、この記事で色々なノンカフェインのお茶や低カフェインのお茶を紹介したので、ぜひ試してください。カフェインに強い方も、そうでない方もみんながお茶を楽しめるようになっていただければとても嬉しいです。Photo: Rintaro Kanemoto中国茶専門店Haaは、公式通販オンラインストアにて販売しています。最新のブランド情報はニュースレターにご登録をいただくか、インスタグラムのご確認をお願いいたします。
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お茶について勉強できるおすすめの本「中国茶を学び知識を深める」
お茶について勉強できるおすすめの本「中国茶を学び知識を深める」
中国茶だけでなく、お茶について興味を持っていただいてくださる方々が増えて本当に嬉しい限りです。今ではインターネットを開けばお茶に関しての様々な情報が手に入りますが、お茶の情報は玉石混交で、情報源を間違えてしまうと誤った知識を身につけることになってしまいます。HaaのWEBメディアでも中国茶の情報は公開していますが、掲載できる情報に限りがあり、紙媒体が性に合うなんて方も少なくありません。今回の記事では初心者向けのものから、もう少し先のことを知りたい人におすすめのお茶に関する書籍を紹介しています。どの本を選べば良いのかわからない、そんな時はこちらを参考にしてみてください。 初心者の方におすすめ (世界一わかりやすい中国茶のはじめかた:自由なスタイルで楽しむ実践型ガイドブック)様々な中国茶の解説本が出ていますが、とても丁寧なお茶の淹れ方しか掲載されてないことが多いです。とりあえず中国茶のことをもう少し知ってみたい、という方にとっては逆にプレッシャーになってしまうことも。こちらの本はしっかりとしたお茶の淹れ方や知識も学べつつ、もっと自由な方法で中国茶を楽しんでいいんだと、初めてお茶を淹れる際に入ってしまう肩の力まで取り除いてくれます。淹れ方だけでなく、お茶の種類や概要、豆知識なども書いてあり、これ一冊で中国茶のあれこれは網羅できます。分かりやすい図や可愛い絵が沢山使われているので、難しい知識でもスーッとはいってきます。著者: ゆえじちゃんこ詳しく見る > お茶に共通する空気感 (The Time of Tea)写真集は貴族文化より継承されたお茶の文化や、庶民のお茶のシーンまでがランダムに掲載されており、お茶の前では人間や文化に優劣が存在しないというような作者のメッセージが伝わってきます。お茶に共通するどこか優しい空気感もしっかりと伝わってくる、本当に素敵な1冊です。ジャケットも素敵な本なので、インテリアとして置いとくだけでもお部屋の空気がほわっと優しくなります。著者: ドミニク・T・パスカリーニ / ブルーノ・スエット詳しく見る > お茶のことをもっと知りたい (お茶の科学 「色・香り・味」を生み出す茶葉のひみつ)お茶のことを少し学ぶと色々な疑問にぶつかりますよね。例えば「紅茶は発酵しているので色が褐色になります。」というところまでは、多くの中国茶の本やお茶の本にも記載されています。しかし、なぜ発酵すると色が変わるのか、までは書かれていないので、それ以上知識を深めることが難しいかもしれません。そこでおすすめしたいのがこの本です。こちらの本ではお茶についての様々なことが科学的に、またはデータを用いて説明されています。中国茶についてのみ書かれている訳ではないのですが、中国茶も「茶」の一つです。「茶」についての科学的な理解が深まれば、普段中国茶を飲んでいる時にふと疑問に思うことを簡単に解消できるでしょう。科学的に書かれていると言うと、難しそうに聞こえるかもしれませんが、聞き慣れない様な単語もしっかり説明が加えられているうえ、文章も比較的易しく書かれています。お茶の基本的なことを知った上で、さらに知識に深めたい方は必読の一冊です。著者: 大森正司詳しく見る >(ものがたり 茶と中国の思想)本を書いているのは、日本の中国茶の世界に大きな影響を与えた佐野典代さん。佐野さんがお茶を始められた1980年代からの中国茶行記と、唐代の茶人「陸羽」を中心とした様々な歴史的なストーリーがクロスオーバーしながら描かれています。茶と深く繋がっている中国思想にも、ここでは大きく触れられています。陸羽は世界で一番古い中国茶の専門書「茶経」を記した人としても知られています。茶経は文章量が多く、難度も高いので読むのにパワーが必要で諦める人も多いようですが、この本に触れてから読むと、とても読みやすくなるのではないでしょうか。佐野さんが書かれる文章は、1980年代の経済発展の進んでいない中国の混沌とした路地裏、茶畑を横切る緑の風の匂いがそのまま漂ってくるようです。旅行記としても、お茶の歴史や中国思想を学ぶ本としてもとてもおすすめです。読み終わったあとのスッキリ感は、まるで高級な緑茶を飲んだあとのようです。著者: 佐野典代詳しく見る >中国茶に関しては書籍で独学で学ぶことが出来ますが、やはり中国茶の醍醐味は香りです。様々な中国茶の香りに書籍では触れることが出来ないので、是非とも色々な種類のお茶を実際に口に運んでみてください。実際に飲みながら書籍で学ぶと、より多くの発見や学びに出会うことができるでしょう。新規のお取り扱いにご興味のある業者の方々も、お気軽にご連絡を頂けたら幸いです。Photo: Rintaro Kanemoto中国茶専門店Haaは、公式通販オンラインストアにて販売しています。最新のブランド情報はニュースレターにご登録をいただくか、インスタグラムのご確認をお願いいたします。
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お茶のある暮らしをさらに豊かに「ギフトや自宅のインテリアにも」
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